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【世界のバイリンガル定義】脳構造とそのメリットを徹底解説

2021/01/25
 
american
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フリーランス通訳者。バンクーバー留学後、現地貿易会社にてインターン。貿易職を5年、世界30カ国以上の取引に携わる。通信会社にて社内通訳・翻訳を2年、ビックデータ関連の海外取引に携わる。国際交流のイベンター、司会業など複数の職を持ち英会話スクールのカウンセラーを併任。2020年に独立。

日本ではどうしても『英語も、日本語も完璧な人がバイリンガル』と捉えられがちですが、Oxford Dictionaryによるとバイリンガルの定義は以下の通りで、

  • Bilingual as a Noun: “A person fluent in two languages”
  • 名詞としてのバイリンガル:「二カ国語に堪能な人」
  • Bilingual as an Adjective: “Speaking two languages fluently”
  • 容詞としてのバイリンガル:「2つの言語を流暢に話すこと」

辞書によってもまちまちです。この記事では外国の研究者の見解を取り入れながら、世界からみたバイリンガルの定義、脳構造そしてバイリンガルが持つ想像以上のメリットまでをご紹介します。

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バイリンガルの定義とは

バイリンガル専門家Francois Grosjean教授の見解

Francois Grosjean教授は自身のウェブサイトの記事で次のように述べています。

Bilinguals know their languages to the level that they need them. Some bilinguals are dominant in one languages, others do not know how to read and write one of their languages, others have only passive knowledge of a language and, finally, a small minority, have equal and perfect fluency in their languages. What is important to keep in mind is that bilinguals are very diverse, as are monolinguals (Francois Grosjean)

バイリンガルは自分の言語の必要なレベルを知っている。ある言語を完璧に支配しているバイリンガルもいれば、ある言語の読み書きの仕方を知らないバイリンガルもいるし、ある言語について受動的な知識しか持っていないバイリンガルもいる。そして最後に、何人かのバイリンガルは、自分の言語を平等に完璧に流暢に操ることができる。覚えておくべき重要なことは、バイリンガルは、モノリンガルと同様に非常に多様であるということだ。

簡単にまとめると一概に認識が統一されているわけではないということでしょうか。

 

海外に『バイリンガル』が多い理由

日本国内では「日本語だけで成立する」ビジネス、生活がたくさんあります(最近は外国人労働者の一件で変わり始めましたけども)。しかしですね、世界では半数以上の人々 (推定値は60~75%)が少なくとも2つの言語を話すという現実があるのです。

多くの国には複数の公用語があり、人々は、英語、中国語、ヒンディー語、スペイン語、アラビア語などの言語のなかで、少なくとも一つは話し、読み、書きすることが求められているといわれています。日本では「マスト」ではない英語ですが、いくつかの国ではそれが何であれどんなレベルであれ「社会で生きていくためにバイリンガルである」必要があるのですね。

 

流暢に話せれば、もう君は「バイリンガル」だ

© Bilingual Kidspot 2016-2019による「What Does Bilingual Mean & When Can Someone be called Bilingual?(バイリンガルとは何を意味し、いつバイリンガルと呼ばれるのか?)」という記事を元に上述させていただいたのですが、まとめると「流暢にコミュニケーションが取れれば、世界ではバイリンガルだよ」ってことのようです。だって言語ってやってもやっても終わりはないのですから。んですよ。

あなたの日本語は完璧か、ときかれたら

o O O (流暢だけど完璧かというと..)

「日本語が完璧か」と聞かれたら、どう答えますか自身は「いや、流暢ですが完璧では」と答えるとおもいます。中学の漢字練習もいっぱいサボったからか、かけない漢字もたくさんあるし、熟語も知らないものが多いですしね…。でもコミュニケーションをとったり、不自由なく生活をいて、日本の職場で問題なく仕事をすることはできるのですね、しかもまあ完璧でなくても日本語ネイティブですよね。

つまり、どういうことか

つまりですね、英語も同じで「不自由なく使えますか?」これに「うん、使えます」と答えられたらもうそれはバイリンガルでいいんじゃないかい、ってことです。なんとなく恐れ多いかもしれませんが、海外取引・外国で仕事をしていると「出来ることはできる、と自分をしっかり肯定していく力がないと逆に生き残りにくいものです。(言わないとわからんよ、ってやつですね)

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バイリンガル脳を持つとメリットがたくさん

多言語主義は多くの社会的,心理的および、社会生活を送る上で多くのメリットを持つことは既に示されています。さらに研究者たちによると、複数の言語を話すことで脳卒中の早期回復や認知症の発症の遅れが見込めるなど、さまざまな健康上の利点があることもわかっています。

 

多言語話者は、多重人格説は本当か

日英バイリンガル女性の実験結果

実際に1960年、心理言語学の先駆者の一人であるスーザン・アービン=トリップ氏が、日英バイリンガルの女性たちにテストを行いました。それぞれの言語を使って文章を完成させてもらった結果、女性たちがどの言語を使うかによって文章の終わり方が大きく異なることがわかったのです。例えば、

言語により、自分の表現方法が変わる

例文「私の希望が私の家族と衝突するとき…。」

  • 日本語「それは非常に不幸な時である」
  • 英語「私が望むことをします」

例文「本当の友達は…。」

  • 日本語「助け合う」
  • 英語「率直である」

(参考URL:https://bilingualkidspot.com/2017/06/04/what-does-bilingual-mean-definition/)

バイリンガルが、二重人格にみえるのは

このことから、Ervin-Tripp氏は、

  • 人間の思考は言語のマインドセットの中で行われており
  • バイリンガルは言語ごとに異なるマインドセットを持っていると結論づけたのです。

多くのバイリンガルが他の言語を話すと別人のように感じるのは、この「言語によって捉え方/表現がかわる」ところからきているといえるでしょう。

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バイリンガルは、問題解決力が優れている?

「バイリンガルは、モノリンガルよりもはるかに効率的にこれらのタスクを実行します。バイリンガルの方が高速で正確です」というのはAthanasopoulos氏です。それは彼らの、脳のコントロール方法がモノリンガルとは違うため、だそうです。

バイリンガルの脳が、モノリンガル以上に発達する理由

脳画像研究によると、バイリンガルの人がある言語で話しているとき、ACC(前帯状皮質)は他の言語の単語や文法を使いたいという衝動を抑え続けています。それだけでなく、彼らの心は常に、いつどのようにターゲット言語を使うかを判断しています。つまり無意識に、「効率よく、脳を使うこと」を一日中無意識的に行っているのですね。

その結果、得られるメリットとは

その「脳の使い方」は、集中力、問題解決力、集中力が優れているといったメリットに変わります。これらは日常生活においても重要です。バイリンガリズムは認知症を予防する、とも言われています。

また二つの言語を使い分けられることで

  • 気分をかえることが上手になり
  • 色々なポイントから、物事をみられるようになり、
  • 脳(考え方)を上手に切り替えること

など精神的な健康維持も、モノリンガルより優れているといわれています。

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まとめ

というわけでこちらの記事では、日本は「完璧に両方喋れる人」をバイリンガルと呼びがちだけど、世界視点でみるバイリンガルの定義は「2つの言葉を流暢に話せること」。の証拠に、母国語がありながら「英語」「スペイン語」が公用語の国の人に「海外で「あなたはバイリンガル?」ときくと、「Yes」と返ってくるのですね。

色々外国のホームページをみてきましたが、簡単にまとめると、「流暢に問題なく話せる」言語が他にもあるなら、その人はバイリンガルなのでは、と個人的には思いました。(それをあえていう機会はないかもしれないけど)、海外取引をしていく以上「謙遜」や「自己否定」は不利になりますから、ぜひ自分の能力に自信を持てたら、また違ったなにかに繋がりそうですね。

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フリーランス通訳者。バンクーバー留学後、現地貿易会社にてインターン。貿易職を5年、世界30カ国以上の取引に携わる。通信会社にて社内通訳・翻訳を2年、ビックデータ関連の海外取引に携わる。国際交流のイベンター、司会業など複数の職を持ち英会話スクールのカウンセラーを併任。2020年に独立。
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