独学で社内通訳になるために必要なこと5つ【通訳ブログ】

はじめまして、フリーランサーのNaaです。
いまでこそ色んな案件の通訳に呼んで頂いておりますが、自身は通訳学校を出たわけでも、訓練を受けたわけでもありません。最初は現場で泥臭い本番を繰り返しながら、経験値をあげてきました。
そして恐縮ながら最近は「どうやって学校に行かずに通訳になったのか」「どうしたら通訳のポジションにつけるのか」と質問をいただく機会も増えてまいりました。この記事では独学でどうやって社内通訳者になったのか、目指すために持っておきたいスキルと能力5つをご紹介します。
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① 社会人経験を3年は積む
まず未経験の場合、通訳に大切になるために必要なスキルを身に着けるため、社会人経験を少なくても3年は積みましょう。ポイントとしては会社や社会の仕組みを学び、商談の仕方を覚えることです。業界は不問ですが、海外取引は慣習で成り立っている部分も多いので、出来れば海外取引のある会社がおすすめです。
② ビジネスマナーをしっかり身につける
目上の人への話し方、電話の取り次ぎ、取引先へのメール対応、これは通訳になる上で必須です。相当な機密情報を扱うこともあるので、大事な商談に同行するのは信頼を置ける人が重宝される傾向があります。まずは、信頼の置けるビジネスパーソンになることを、目指しましょう。
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③ 他の部署の仕事もみて、会社の仕組みを理解する
例えば営業部だったら、仕事のメインはモノをどこかに売ること、ですよね。でもその前後には、そのモノを仕入れる調達/生産部署がいたり、お金を管理してくれる経理部があったり。自分の部署だけで完結する仕事というのはなかなかないはず。自分のポジションが何処にあるのか常に把握するよう努めましょう。何故なら、通訳をしていると色々なポジションの人に会う機会があるからです。広範囲で物を見たり、状況を把握する力は現場で必ず役に立ちます。
④ 商談の経験を積む
ついつい通訳の練習ばかりに頭がいきがちですが、実際に現場に出ることを考えると「商談」などの経験値もとても重要です。例えば自分が物を売る側(営業)で、相手は物を買いたいと思っている(調達側)というシチュエーションを想像してみましょう。相手(調達側)が普段どんなことをやっているか、アンテナを張っていると、
- 「きっとモノは安く買いたいんだろうなー」
- 「でもマーケット価格より十分安いのもわかっているはず」
- 「だから少し強気で、出ていっていいかも」
など、目の前のことにあわあわしなくても、経験で見えてくるものがたくさんあるのです。逆にここのタンクが真っ白だと、かなりの確率で苦労します。営業アシスタントなどでもいいので、商談に参加する機会があると後々仕事がやりやすくなるでしょう。
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⑤ 社内通訳を目指すために知っておきたい、勤め方
最初に「社会人経験を3年は積もう」と書いたのは、通訳ポジションに就ける可能性を高くするためです。だいたい一般の求人では社会人1年以上の経験値が求められがちですが、ビジネス感覚がより必要となる通訳・翻訳は「社会人経験3年以上」としているところが多いです。わかりやすくいうと先方の応募条件が「社会人経験3年以上」であった場合、いくら能力があっても書類は通らないのです。
社内通訳は、正社員枠が少ない
通訳の雇用形態は、正社員枠があまりなく、契約・派遣といった柔軟なものが多いです。
組織体制が変われば、「英語はもう使わないので..」と契約がいきなり終わることもよくあること。一つの会社で長くきちんと務めた経験があると、短期で同時にくくなるので免疫作りにもなります。3年もいれば、いろんな人の入れ替わりが見られますからね。(ちなみに柔軟だからこそフリーの仕事が努力次第でどんどん取れるようになっていく、とも言えます)
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まとめ
というわけで、独学で社内通訳になるために必要なこと5つ、
- 社会人経験を3年積む
- ビジネスマナーをしっかり身に着ける、
- 会社(社会)の仕組みを学び、
- 商談を覚え、現場力を鍛えておき、
- いつでもチャレンジ出来る状態を作っておく
でした。同じ勉強をするにも、目標を定めていくことで未来やゴールが変わったりもします。最初のポイントが、社会人スキルを身につけること、って普通…と感じる方もいるかもしれません。英語についてはみなさんしっかりと勉強されているとおもいますが、この基礎をしっかり作っておくだけで、通訳の仕事がとてもやりやすくなるのです。ちょっと意識するだけでいつもの社会人生活+αで身に付けられるものですので、ぜひ試してみてくださいね。
(2020年11月現在、さらに上を目指すためにフェローアカデミーの翻訳実務講座をはじめました)
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