副業に翻訳をおすすめしない5つの理由【何がどんな風に大変なのか具体的に解説】

はじめまして、フリーランス通訳者のNaaです。
「翻訳って在宅で出来るし、副業にいいかもしれない」私も以前はそう思っていました。ただ会社員生活と平行して、「翻訳を副業にする」というのはなかなかに大変だったりします。この記事では何がどんな風に大変なのか、具体的な5つの理由をご紹介します。
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Contents
翻訳を副業にするのが大変な5つの理由
① 意外にとられる翻訳の時間
会社員など別の仕事と並行して翻訳をすすめる場合、平日の夜を翻訳にあてるとしても、処理できるのは1日500英単語くらいでしょう。どのくらいの量かというと、A4の原稿用紙に10.5サイズの文字をびっしり敷き詰めたくらいです。
情報がほぼないところから翻訳を始めますので、原文の意図を確認するための情報収集や、新しい分野だったら学ぶ時間も必要になってきます。期限内に下調べから、意味取り、下訳、見直しまでしなければならず、全体的にみると、結構な労力がかかるのです。
② 翻訳初心者の報酬は案外安い
報酬は素人翻訳だと、1ワードあたり5~10円なので、A4ペーパー1枚で2,500円〜5,000くらいの計算になりますね。経験値があがると、精度やスピードにも差が出てきますので報酬は高くなっていきますが、始めたての頃は実績がないので買い叩かれることも多いです。自身も1ワード3円以下で遠くを見ながらひたすら翻訳していた時期がありました。
③ 副業にするには負担が大きい
時間も程度余裕を見ることもできる割に、高額な在宅ワークとして知られる翻訳ですが、仕事として取り組むからには、精度も問われます。
- 英文・日本文を正確に読み解く力
- 事象を三次元的に概念的に捉え、言葉としてアウトプットする力
を存分に活かしつつ、精度の高い成果物をクライアントに提出しなくてはなりません。そのためには、ミスやがないか、文章が自然かなど幾度もの確認が必要となります。訳し終わって「ハイ、終わり」ではないのですね。結構な神経と時間を注ぎ込む必要があるのです。翻訳者に求められるのは言語力だけではなく、英語ができるから「簡単にできるだろう」という軽いものではないのですね。
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④ ペースをつかまないと本業を圧迫、生活に余裕がなくなる
これは個人差があるかもしれませんが、自身は会社の仕事を休んで、翻訳の仕事を優先することもありました。「期限内に終わるだろう」とおもっていた極地旅行の利用規約翻訳が、見事にわからない用語ばっかりで終わらなかったのです。しかも翻訳は基本日本未着の情報ばかりなので、日本語でGoogle検索しても情報が載っていないのです。
ヒントや情報を得るためには、現地のサイトを英語でサーフィンしたり、図書館で本を借りたりと調べ物をする時間が必要となります。お金を増やそうと副業を選択したのに、結局会社を休むというのは本末転倒ですが、翻訳の仕事は頭を酷使するため、余裕をみて取り組まないと自分の首をしめることになりかねません。
⑤ 結局給料の良い会社に就職したほうがラクだし、稼げる
会社員と在宅翻訳の二足のわらじを試した人のなかには、ひとつに集中してエネルギーを注いだほうが結果的に収入にもなるという結論にたどり着く人もいます。会社それぞれに個性がありますし、属している業界によって使う言葉も慣習も全く変わってきます。「あっち」「こっち」と頭を使い分けるって、思うよりエネルギーを消費するんですね。翻訳を生業としたい人はおそらく頭の良く、努力家な方が多いものとおもいます。だからこそ、あえて限られたエネルギーの使い方に注目してほしいなとおもいます。
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まとめ
というわけで、今日は翻訳を副業とした場合のリアルをお伝えしました。
- はじめたての翻訳者の報酬は5円~10円/英単語あたり
- 意外に時間と労力がかかるし、それなりの成果物を出すには神経を使う
- 自己管理ができないと、結局二束三文になる場合も
プロの方も、時間をうまく使いこなしている方もいらっしゃるので、全ての人にあてはまるわけではありません。副業で翻訳ができて、よい稼ぎになるならそれはとても良いことだと思います。ただ安易な気持ちではじめると「こんなはずじゃなかった」という事態になりかねませんので、最初にお仕事をする際はぜひ余裕をもったスケジュールで取り組まれると、良い仕事へと繋がるのかもしれません。
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